・一日中、頭の中でセミがジージー鳴いている
・ふとした時にキーンという金属音が聞こえる
・工事現場にいるかのような騒音が鳴り止まない
耳の中から不快な音がする「耳鳴り」。
音が気になって、仕事や家事に集中出来なくなったり、
悪化すると、耳鳴りがひどくて、なかなか寝付けず、不眠症を引き起こしたりします。
耳鳴りを少しでも改善し、生活の質を向上する一助になれば、幸いです。
耳鳴りは何故起きるのか?
空気の振動が音として認識されるまで
・外部の空気振動を集めて鼓膜まで伝える外耳
・鼓膜の振動を耳小骨(ツチ、キヌタ、アブミ)で増幅する中耳
・内リンパ液の振動を感受して電気信号に変換する蝸牛を含む内耳
・電気信号の中から、必要なものと不要なものを選別し、脳の聴覚野で音として認識するまでの聴覚路
という段階を踏んで空気の振動は音として認識されています。
耳鳴りの原因は、はっきりどしたものはまだないようですか、
最も支持されている説は
なんらかの原因(加齢、メニエール病、突発性難聴など)により、
蝸牛の機能が障害され、
聴覚野に伝わる電気信号の強度が弱まり、
それを補うために、脳が感度を高めるため、
通常なら音として認識しない信号をまで音として認知してしまう
という説が有力なようです。
不安や恐れ、イライラなどのストレスが悪化の原因に
耳鳴りを訴える方には、
耳鳴りがつらくてたまらない、という方から
多少気にはなるけど、日常生活に支障はない方まで
様々な方がいます。
この違いを生じる要因が
ストレス耐性です。
不安や怒り、恐れなどのネガティブ感情は
外部からの情報の感度を上げる方向に働きます。
原始時代のように、直接的に攻撃されるようなことは現代ではもうありませんが、
悪口を言われているのではないかと思えば
周囲の言動が気になるように
ネガティブ感情は感覚の感度をあけるのです。
感度が上がれば、要らない情報まで、意識にのぼるようになり、
自律神経やホルモンバランスを乱す要因になります。
・この耳鳴りはもう治らないのではないか
・他に重大な病気か潜んでいるのではないか
と耳鳴りを苦痛に感じているほど悪化しやすい傾向にあるようです。
耳鳴りを改善する方法は?
蝸牛の障害が背景にあるとの説が有力なので、
まずは聴力検査を受けて、
聞こえの問題がないかをチェックすることです。
実は難聴はなかなか気がつかないことが多い症状のひとつだそうです。
聞こえづらさがあって、耳鳴りが起きているのなら、
適切な補聴器の装用で改善が見込めます。
また耳鳴りがストレスに感じるなら、
ご自身が心地良いと思うリラックスできる音楽を聴くのも効果的です。
経絡治療でストレス耐性を上げる
心身一如(心と身体は一体)が根本にある東洋医学。
伝統的な鍼灸術である経絡治療では
感情の乱れを病の原因とみなしています。
経絡のバランスを整え、
耳鳴りもあまり気にならなくなれば
気がついた時には、
耳鳴りがしなくなるかもしれませんね。